スペードの女王          ♠♠♠♠♠♠

コロナ暴落で自暴自棄になり滅茶苦茶な信用取引をしてきました。それを戒めるため、他人の目に触れるブログで記録を付けることとしました。時間をやり繰りして、毎日地味に、時として大胆なトレードをしていきたいです。よろしくお願いします。

雑記 ギャンブラー乱読派 白鯨通信3月号

ボヴァリー夫人は海外モノでは過去一面白かった。視点を変えながらの描写につぐ描写、最後に死して物質化したグロイところも描写。逃げる男の手紙を受け取って、激しく動揺する夫人の視点から見た描写が素晴らしい。当時の読者のフランス中流階級はさぞかし満足の出来だろう。他のフランス小説と違う世情の映し方や距離の取り方も面白い。

ということで、ツバメが飛来する時期だなあと思い、サンテグジュペリの『人間の土地』に入って、もうすぐ読み終わる。死と隣り合わせの飛行、内面、空、砂漠の一体感と孤独の至高がいい。この人は飛行中毒だな。賭博者の美学も感じる。旧軍のパイロットの回想録だったか忘れたが、月や星の見えない夜間飛行は、パイロットが計器飛行に専念しているうちに上下逆になって、知らない間に墜落するという。その点、鳥は裏返って飛んでいるのは見たことない。考えてみると人の平衡感覚は適当だ。

合間に読んだ井伏鱒二が面白かったので、古き昭和前半の日本小説も食していこう。