18日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、終値は前日比11円58銭(0.03%)安の3万5466円17銭だった。年初から大幅な上昇が続いたことによる短期的な過熱を警戒する雰囲気が強く、利益確定売りがやや優勢だった。中国・上海株式相場の下落も投資心理の重荷となった。外国為替市場での円安・ドル高を手掛かりとした輸出関連株の上昇や海外短期筋の先物買いなどで強含む時間帯も多かったが、大引けにかけて散発的な売りが出た。
年初から続いた日経平均の急伸にここ数日、一服感が出ており、いったん相場は天井をつけたとの見方が上値の重さにつながった。前日の米株式相場の下落や、上海市場に上場する日本株上場投資信託(ETF)の一時売買停止が伝わったことも積極的な上値追いを見送らせた。
上げ幅は午前に250円を超える場面があった。米長期金利の上昇を背景に円相場が足元で1ドル=148円まで円安・ドル高が進み、輸出企業を中心に業績拡大期待が広がった。輸送用機器など輸出株が買われ、トヨタは実質的な上場来高値を更新した。
野村証券の伊藤高志シニア・ストラテジストは「日本株の先高観が薄れた訳ではないが、来週から本格化する決算発表や日銀金融政策決定会合を見極めたいと考える投資家が上値を抑えた」と話した。
東証株価指数(TOPIX)は3日続落した。終値は4.29ポイント(0.17%)安の2492.09だった。JPXプライム150指数も3日続落し、4.98ポイント(0.44%)安の1117.25で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆9982億円、売買高は14億6267万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は729。値上がりは863、横ばいは65、比較不可が1だった。
三井物や伊藤忠が売られた。東京海上、SMC、セブン&アイ、ネクソンも安い。一方、アドテスト、ホンダやブリヂストンは買われた。